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「くぅっ…ここまでの屈辱を受けたのは生まれてから初めてだ!
良かろう…そこの黒髪!
決闘だ!今すぐ殺してやる!」
「えっ?嫌に決まってんじゃん?お前と剣を合わせるなんて気持ち悪ぃもん!」
「なっ!?決闘を拒否出来る訳が無いだろう!」
そうなの?
そんな決まり知らないし、もしそんな決まりが有ったとしても、俺は拒否するけどね、絶対。
「決闘なんて穏やかじゃないね…
しかも決闘は今は無き貴族階級の制度ではなかったかい?
僕ら一般人が、そんな決まりに縛られる理由は無い筈だけどね?」
「なんだ貴様は!今ここでは私が法だ!一番の権力を持つ私が規律を作る!それがギルドの法だ!」
狐君のその言葉に、場の空気が凍りつく…
背筋に冷水を掛けられたような感覚に、その場にいた全員が動きを止める。
動いた者は死ぬ…
そう思わせる程の殺気が、あのミハイルから湧き出すように溢れいた…
「ふぅん…
今のギルドは…
そんなに腐っているのかい?
ならば…
そんなギルドは
この世界にはいらないよね?」
そう、呟くようにミハイルから吐き出された言葉に呼応するかのように、更なる殺気が溢れ出す、それを一身に受けた狐君は呼吸すら忘れ脂汗をぼたぼたと流し、足元も覚束無いのかへなへなとその場に膝を着く。
「あはははっ…君も…いらないかな?」
「ひいぃぃぃぃっ!」
と悲鳴を上げた狐君は、股を濡らして失神してしまった。
とても…臭いです。
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