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「うん!ちょっとギルド本部とやり合おうよ!」
そう言ったのはミハイル。
狐君が気を失ってミハイルからの殺気も消え、振り向いたミハイルが、笑顔でそう宣言した。
めちゃくちゃ良い笑顔で。
めちゃくちゃ良い笑顔でだ、大事な事だから二回言った。
もう一度言おう。
絶対に断ってはいけない雰囲気の、めちゃくちゃ良い笑顔でだ!
「それは良いが、それ…どうすんの?」
だらしなく口を開き、その開いた口からは泡を噴いて失禁して失神している狐君…
気持ち悪さ倍増の狐君を、誰がどうするのか?
「それは俺の方でやっておく…それより、貴方が『蒼穹の双剣士』のミハイル様ですね…
サインを下さい!」
スティンガー…
あんた空気読めないにも程が有るだろ!?
「良いよ!僕のファンなんて君、見所有るよ!」
「お前もかミハイル!!」
「えっ?何が?」
「いや空気読めよ!この場の空気をどうにかしろよ」
「えっ?あっ!そいつ殺しとく?」
「それはダメな対処の仕方な!」
「おぉっ!あにきが必死にツッコんでるっす!」
「いやツッコむだろ?普通そこはツッコんでも良い空気だろ!?」
「あはははっ、冗談だよ。僕と判るように書状を添えてギルド本部に送り返すよ。」
いや…アレはボケじゃなく本気だったね!
だって腰の二振りが抜けてんじゃん!
殺る気まんまんじゃねぇか!?
「…もう良いよ…
それよりスティンガー、なんでこの狐君はここに居る?いくら何でも早すぎるだろ?」
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