ギルド本部からの使者

14/40
9202人が本棚に入れています
本棚に追加
/588ページ
「うん!ちょっとギルド本部とやり合おうよ!」 そう言ったのはミハイル。 狐君が気を失ってミハイルからの殺気も消え、振り向いたミハイルが、笑顔でそう宣言した。 めちゃくちゃ良い笑顔で。 めちゃくちゃ良い笑顔でだ、大事な事だから二回言った。 もう一度言おう。 絶対に断ってはいけない雰囲気の、めちゃくちゃ良い笑顔でだ! 「それは良いが、それ…どうすんの?」 だらしなく口を開き、その開いた口からは泡を噴いて失禁して失神している狐君… 気持ち悪さ倍増の狐君を、誰がどうするのか? 「それは俺の方でやっておく…それより、貴方が『蒼穹の双剣士』のミハイル様ですね… サインを下さい!」 スティンガー… あんた空気読めないにも程が有るだろ!? 「良いよ!僕のファンなんて君、見所有るよ!」 「お前もかミハイル!!」 「えっ?何が?」 「いや空気読めよ!この場の空気をどうにかしろよ」 「えっ?あっ!そいつ殺しとく?」 「それはダメな対処の仕方な!」 「おぉっ!あにきが必死にツッコんでるっす!」 「いやツッコむだろ?普通そこはツッコんでも良い空気だろ!?」 「あはははっ、冗談だよ。僕と判るように書状を添えてギルド本部に送り返すよ。」 いや…アレはボケじゃなく本気だったね! だって腰の二振りが抜けてんじゃん! 殺る気まんまんじゃねぇか!? 「…もう良いよ… それよりスティンガー、なんでこの狐君はここに居る?いくら何でも早すぎるだろ?」
/588ページ

最初のコメントを投稿しよう!