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翌日。
朝から生憎の雨。
お昼近くになって、ミーを専用のバックに入れ部屋を出た。
商店街に差し掛かると、既に店先にいる男の姿が目に入った。
「…こんにちは。」
「おぅ。来たな。
ここじゃ濡れるから俺の店に行こう。」
返事をする間もなく男はスタスタと前を行く。
まったくこの人は!
相変わらずなんだからっ!
少しカリカリしながら後を追った。
程なくバーに到着。
見慣れた黒い扉を開け閉まらないように押さえてくれている。
「…お邪魔します…。」
「どこでも好きなところに座っててくれ。
コーヒーでいいか?」
「はい。
でもお構いなく。」
「クスッ 固いんだな。他人行儀みたいだぞ。」
「!!
他人ですっ!」
「からかいがいのある奴だな。」
クックッ と笑うあいつ。
カリカリしてたせいか、つい…。
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