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8時4分、朝食のパンを求めて約9分校内をさ迷っていた。
「なぁ、いい加減どこに購買があるのか…教えてくれたって良くないですかねー律さん?」
「人のこと馬鹿呼ばわりするようなおバカさんには朝ごはんなんて必要ないでしょー」
どうやら、まださっきのことを怒っているようだ、確かに否定はしなかったが、馬鹿と言った訳ではない。
そして思う、やっぱりこの高校…ムダに広い。
なんだかとっても疲労感を感じる、ムダに長い坂道、ムダに広い校庭、ムダにでかい校舎、そして…。
「人のこと馬鹿って言ってる内は、本人は本当は自分が馬鹿なんだって分からないんだろーねー、だからよく言うよねー、馬鹿って言う人が馬鹿なんだってさー」
そしてこの後ろの馬鹿…、本当に疲れるぞ、俺は…。
さまよい続けた俺達は、いつの間にか昇降口に戻って来ていた、そうしてあることに気づく。
「あ、校内の見取り図…あったのな」
「ホントーに馬鹿だよねー」
律が、後ろでニヤニヤしながら言った。
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