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ふと気になって律に聞いてみる。
「お前お袋になんて頼まれたんだ?」
「あー、あれ」
いや、どれだよ…。
静かに続きを待っていると、律が鞄から何かを取り出した。
「あの子は律ちゃんがいないとダメな子だから、高校でも面倒見てあげてね…だってさ」
ぎょっとした、さらに聞いてみる。
「それは…何か?お袋の書いた」
「そうそう!よく分かったね」
頭使ったねー、などと律は続けているが俺にとってはそれどころでは無かった。
律と同じ高校にいるのは、もしかしたら母さんが仕組んだことなのかもしれないからだ。
だからこそ、改めて思う。
「なんてことしてくれたんだ、母さん…」
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