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「僕は…男の友達なんか出来ないんでしょうか…」
秋は何も言わない春高に涙を流しながら問いたてる
「やっぱり…僕が悪いんですよね…」
その瞬間、そっと春高が答えた
「悪いのはお前じゃない…」
「え?」
「お前はただ、男の友達が欲しかったんだろ?ならお前は何も悪くねぇ!!」
「冴島さん…」
秋は泣くのを止め、春高を見つめた
「悪いのはお前を男として受け入れない奴らだ!!」
「はい…」
秋は春高の言葉にまた涙を流した
「だから、俺達でよければ良ければこんな馬鹿見たいな俺達が友達になるぜ。」
春高はちょっぴり恥ずかしがりながら手を秋に差し出した
「でも…あの二人は…」
秋は夏樹と冬馬の部屋を見て2人の事を心配した。
「あー…あれがアイツらなりの挨拶の仕方なんだ…(これじゃ納得しないか…)」
苦しい言い訳をする春高
「そうだったんですか、なら良かったです♪」
「(納得したー!!)」
まさかの反応に驚く春高
「じゃあ、これから宜しくです♪冴島さん!!」
秋は春高の手をやさしく握った
「おい…友達なんだからさ、俺は春高で」
春高がそう言うと満面の笑みを浮かべる秋
「はい!!宜しくです♪春高くん!!」
秋はそう言うと、もう一度ちょっと強めに手を握った
ギュウ…
二人は握手をして友達になった
秋の初めての男友達の誕生だ
握手が終わり手を放した秋は不思議そうにして春高を指差した
「あの…とこでそのス○ちゃ…」
「それには触れないでくれ…」
無表情で言い返す春高
「あ、はい…じゃあ、また誘って下さい!!では♪」
「あぁ…」
ギィィ。
バタン。
そう言って秋は部屋に戻った
春高は少し嬉しそうな表情を浮かべ、部屋に帰ろうとした。
「また仲間が増えたか…そういやアイツらどうしたかな?」
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