2人が本棚に入れています
本棚に追加
「私カルボナーラにしようかな。ハナは?」
「私もそれにする」
お昼過ぎのゆるやかな店内でゆったりとトークをしながら過ごした。気がついたら日が傾き始まった。
「もうこんな時間。休みの日に限って早く過ぎるよね」
「そうね。あぁまた明日から講義だし、もうすぐテストだからサボれないわ」
他愛ない会話をしながら駅に向かっていた時、ハナの目に募集の貼り紙が留まった。
『探偵助手募集!
詳細 大森探偵事務所
TEL 080-***-***
担当:大森』
簡単に書かれた貼り紙の隣にチラシがあった。ハナはそれを1枚取ると急いで加奈子のもとへ戻った。
「もう早く早く。電車間に合うかな」
2人がダッシュで駅に着いたときは既に電車が来ていた。料金は後で払えばいいやと思いながら乗り込んだ。
その夜。ハナは自室でチラシを眺めていた。
チラシの最後に書かれてある電話番号に連絡入れたいけど、勇気がない。何故なら自信が無いから。70社受けても落ちるくらいだから、面接受けてもまた落ちるかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!