第1項目

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「私カルボナーラにしようかな。ハナは?」 「私もそれにする」 お昼過ぎのゆるやかな店内でゆったりとトークをしながら過ごした。気がついたら日が傾き始まった。 「もうこんな時間。休みの日に限って早く過ぎるよね」 「そうね。あぁまた明日から講義だし、もうすぐテストだからサボれないわ」 他愛ない会話をしながら駅に向かっていた時、ハナの目に募集の貼り紙が留まった。 『探偵助手募集! 詳細 大森探偵事務所 TEL 080-***-*** 担当:大森』 簡単に書かれた貼り紙の隣にチラシがあった。ハナはそれを1枚取ると急いで加奈子のもとへ戻った。 「もう早く早く。電車間に合うかな」 2人がダッシュで駅に着いたときは既に電車が来ていた。料金は後で払えばいいやと思いながら乗り込んだ。 その夜。ハナは自室でチラシを眺めていた。 チラシの最後に書かれてある電話番号に連絡入れたいけど、勇気がない。何故なら自信が無いから。70社受けても落ちるくらいだから、面接受けてもまた落ちるかもしれない。
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