異常な少女

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 耳元で目覚まし時計のベルが鳴り響いていた。  藍澤颯斗〈アイザワハヤト〉は手探りでその時計を探し黙らせる。  寝返りを打ち、もう一度安らかな眠りに戻ろうとした時、 「お兄ちゃん!もう朝だよ、椎名さんを起こしてきてよね。お兄ちゃんの仕事でしょ?」  掛け布団を捲り上げられベッドから転げ落ちた。  焦点の合わない目を見上げると見慣れた顔が見下ろしていた。  茶色さらさらと長い髪に大きな瞳をした少女だ。  顔立ちや体つきは幼い印象であるが中学生ぐらいならこんなものだろう。
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