124人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
エレベーターで最上階に上がり、ドアを開ける。
「さあ、どうぞ。」
「わぁ・・・っ」
彼女は、目に飛び込んできた『色』に驚きの声をあげた。
オレンジ。
夕陽のような見事なオレンジ。
そんな色で室内は統一されていた。
「すごい・・・これって夕陽をモチーフにしているんでしょ?」
興奮している彼女に、知幸は微笑んだだけで答えなかった。
彼女のコートを受け取り、広いリビングへ案内する。
「プレゼントを持ってくるから待っててくれる?」
「ええ。もちろん。」
ベランダからの眺めに気をとられていた彼女は、彼を見ずに返事をした。
知幸は隣の部屋に入ると、紙袋を手に現れた。
最初のコメントを投稿しよう!