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「誰?その子?」
僕の後ろからまた声が聞こえてきた。
振り返るとそこには丸い顔をした男の子が立っていた。
「あっ!マル!!この子はねアキだよーっ!!友達になったの!!」
ニコニコしながらナノは声を張る。
「友達…」
僕は呟いてニヤニヤと笑う。
「そっか。アキか。」
マルは僕に近づく。
「よ、よろしく…」
僕はナノが僕にしたように手をマルへ差し伸べる。
だがマルはその手を見て見ぬ振りすると、僕の顔をジッと見つめる。
「君がCode-001。戦闘特化型Code-childか。」
僕はそんなマルの言葉に首を傾げる。
「マル!!やめて!!そーゆーのなし!!」
ナノは大声で怒鳴る。
顔が本気で怒っている。
「知らないのか?教えてあげるよ。僕らについて。」
「もう知らない!!」
マルは僕に更に近づき、笑う。
ナノはそれを見て怒って僕らに背を向けた。
「あ…ナノが…」
「いい。いっつもだから気にしないで。君はどんな能力を持ってるの?」
マルはナノの事なんて本当に気にしてないようで話を続ける。
「のう…りょく…?」
僕は首を傾げる。
「それも知らないのか。じゃ見てて。」
マルはため息をつくと、右の掌底で頭を叩く。
すると指周りに僕と同じCodeの輪が現れた。
「あ…それ…」
彼はその指でナノを指差す。
するとCodeが飛んで行き、ナノを囲む。
そしてその輪は縮まっていき、ナノの腹回りを締め付けた。
「ちょっと!マル!!」
ナノは怒りながら振り返る。
「ごめんごめん。」
笑いながら、マルは指をくいっと曲げる。
するとCodeの輪は指へ飲み込まれるように消えた。
「これが能力さ。僕の能力は人を縛ったり物を宙に浮かせたりできるんだ。」
マルは自慢げに笑った。
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