Code-000 プロローグ

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「…え?」 ナノは目を見開いて、立ち尽くしている。 それ以上に僕がびっくりしていた。 僕にこんな力が… 「…すごいね。やっぱり。戦闘力は僕らと比にならない。」 マルは普通に立ち上がると服についたコンクリートをほろう。 「…マル…大丈夫なの?…」 ナノはマルへ近寄る。 「あぁ。そうか。ナノにも言ってなかったね。僕らは人体がコードで出来てる。だからそのコードを解読しなければダメージはないんだよ。まぁ言わばパスワードの鎧をきてるようなものさ。」 マルは笑う。 「ちょっと!あなたたち!!」 白衣の大人達が走ってくる。 「あぁ。大丈夫です。遊んでたら間違ってCode-001の能力が出ちゃっただけで。」 マルが笑顔でそうフォローすると、大人達は、 「わかった。気をつけろよ。」 といってすぐ立ち去った。 「ふぅ。ばれなかったな。」 そんなマルを見て僕とナノは目を丸くするだけだった。 「その能力があれば大丈夫だね。問題ないよ。」 マルは自分の背中がぶつかりえぐれた壁を見つめる。 「なにがよ?」 ナノが首を傾げる。 するとマルは真顔で僕らの方を振り返ると、小さい声で言った。 「脱走だよ。」
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