新たなる刺客

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僕と恵美は僕の部屋に入った。 部屋の電気をつけると、僕のベッドの布団が大きく盛り上がっていた。 「もしや…」 僕は、最悪の事態を想像していた。 一方の恵美は 「お兄ちゃんのお部屋~♪」 などと言ってルンルンだ。 仕方ないので、布団をめくることにした。 すると、布団の中には僕の幼なじみである逢阪 智美がスースーと寝息を立てていた。 ゴロゴロ… 僕の背中に稲妻が走った…気がした 恐る恐る後ろを確認すると、恵美が笑っていた。 笑ってはいるが目が笑っていない。 今まででこんなに器用に笑った恵美を僕は見たことがない… スーっと、僕の背中に冷や汗が流れる。 …や、ヤバい ヤられる… と思ったのはつかの間、 「お兄ちゃん!!」 大音量で怒鳴られた。 すごい…声で家が揺れている…。 下で、母さんが 「何!?地震!?」 と慌てている。 正直僕も大分ビビった… 「ん…あれ?」 恵美の声で流石に智美が起きた。 寝起きの智美と目が合った。 すると、智美は顔を赤くし 「ち、違うわよ!別に誠の布団に潜り込んで誠の匂いを楽しんでたりしてたら安心して寝ちゃったんじゃないわよ!ただ、勉強みてもらおうと待っていたら、眠たくなっただけなんだから!か、勘違いしないでよね!」 長いセリフを息継ぎ無しに言い切った… こいつの肺活量は化け物か? しかも、早口で何を言ってたのか分からなかったし… 僕が困っていると、器用に笑っている恵美が 「智美さん?お兄ちゃんの部屋になんでいるんですかぁ~?」 凄いメンチを切って智美に詰め寄った。
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