第一章 平和な暮らし

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小さな体で、大きく頷くフィンリー 争いを知るユリウスだからこそ、この純粋な芽を大切に育て 平和の中で生きて欲しい、と強く願っていた。 そして帰り道 獲物を木の棒に吊るして歩くユリウスは、横をトタトタと歩くフィンリーに訊く。 「で? プレゼントの方はもういいのかい?」 「ふぇ!?」 「いや、最近よく探しに行ってたんでしょ、見てて分かるよ」 「う、うぅ~」 手に持つ何かを隠すフィンリーは、いじわるするユリウス向けて頬を膨らます。 何でもお見通し的な師匠を、ちょっぴり苦手とする中で 心強くも思えるのだった。 二人が家に着いたの時には、すでに昼を過ぎていた。 出迎えるフィオナを素通りして、フィンリーは自分の部屋に直行する。 「フィー?」 フィオナはクルッと振り返り 「マスター、また意地悪しましたね」 「いや、そんなつもりじゃ」 「ん~」 「……アハハ💧」 睨むフィオナに、ユリウスは苦笑いを浮かべるしかなかった。
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