132人が本棚に入れています
本棚に追加
PM 7:05
現在、季節は冬なので
この時間帯になると、完全に日が沈み、村は暗闇にのまれる。
電気もなく、魔力を扱える者もいないこの村では、原始的な灯りしかないのだ
たき火や、蝋燭の灯りだけ。
しかし、そんな弱々しい光も
ここでは太陽の光にも負けないくらいに輝いていた。
「また魚。お肉が食べたい」
「文句言わない、最近は管理局からの支給も乏しいんだから、食べられるだけ喜びなさい」
「悪いな、次は狩りに行ってみるよ」
「うん」
「優し過ぎです。ならフィーも明日は狩りにいきなさい」
ユリウスから渡されたお皿を、フィンリーの前に置いてフィオナは言う。
「え~」
「え~じゃない! 家のことは私がやるから、フィーも少しは手伝いなさい」
ビシッ と、フィオナはフィンリーを指差す。
最初のコメントを投稿しよう!