拓人逝きます!

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「じゃあなんでバンドやってんだよマジで?」 「もちろん女にモテるためだろ。 お前もそのためにやってるんだろ?」 俺は即答した。 「そそそそんなわけないだだだろう!! マジで何拓人さん言っちゃってんだし、女なんて音楽あれば要らないしぃ~」 なかなか素直じゃないな。 まあ、動揺が声に出ているが。 「本当は?」 「……俺の激しいドラミングに女を酔わせたい」 ついに素直になった。 まぁ男だったらそうなるわな。 信じていたぞテツ。 それに誰もがプロになるために音楽をやっているわけではない。 理由なんて様々だ。 「くそ!つい本音が!おのれ拓人騙しおってぇ…」 「誰も騙してない」 「くぅ~マジでプロになってやる~! 後でサイン欲しくなっても書いてあげないからなっ」 カズはプイと顔を背け、ほっぺたを膨らませている。 要らねえよテツのサインなんて …あとお前それ可愛いと思ってやってんのか。 そんなくだらない事を話しているうちに俺の家の前に着いた。
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