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女川は水の入ったコップを手に取り、渇いた喉を潤した。
話すべきことは全て出尽くし、結論も決まった。
後は、どこまで正確に計画が進むかが重要だ。
ただそればかりは実際にやってみなければわからない。
実質的に言えば、たかが旅行だ。重要とは言いつつも、どうでもよかった。
成り行きに任せるのも旅行の醍醐味なのだから。
井ノ下は携帯電話を手に取り、画面を見つめたまま言った。
「そろそろ夜も遅いし、明日も仕事やで解散しようか。旅行分の体力温存しとかなあかんよ」
それから伝票をつまみ上げ、いち早く席を立った。
それぞれ後に続き、レジまで行くと会計を済ませ、解散。
運命の日まで残り――
41時間21分。
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