流れるだけの日常から脱出

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女川、塚、小谷は同じ職場であり、旅行のためだけに奇跡のような仕事量をこなし、定時に3人同時に上がった。 今は駐車場で女川は大矢に、塚は井ノ下に電話を掛けていた。 女川が最初に電話を終え、時間を確認しながら言った。 「大矢は今帰るとこらしい」 そう言った時、塚も携帯電話を切った。 「井ノ下君、もう少しかかるみたい。どうする?」 「とりあえず帰って準備しようか。俺まだ何の準備もしてないし。小谷さんと塚は一緒に行くんやろ?」 小谷が答える。 「うん、誰もワゴン持ってないし、2台で行く予定だったろ」 「ならそのまま大矢ん家に集合しよっか。俺は井ノ下と合流してから行くから」 決まると行動は早い。女川達は一旦それぞれの車に乗り込み、解散。帰路についた。 女川が自宅に着く頃、携帯電話が着信。 井ノ下の名前が画面に現れていた。
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