泉 興源

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泉 興源

「C1より警護室」 「こちら警護室」 「マルタイ フタフタマルマルマル B門です。」 「了解」 しばらくすると黒塗りのレクサスが裏門から入ってくるのがモニター上で確認できた。 「マルタイ、F12に降ります。」 機密の多い仕事であり外部からのガードもあるため無線は暗号が多いのである。 「工藤。予定より時間がずれこんで先生も忙しいかもしれん。またおりを見て紹介する。」 「わかりました。」 渡辺の言うとおり10分もしないうちに泉 興源を乗せてレクサスはまた外へ出ていってしまった。 泉 興源。 昭和9年4月1日青森にて生を受ける。 5人兄弟の3男。昭和50年頃富士の麓で神の声が天から降り母親のツネと共に法華会の前身である華倫会を東京の赤坂に設立する。 法華経を元としているが独自の観点から神の声を聞くことができ新たな宗教としてマスコミを賑わしたことも度々ある団体である。 全国に支部があり幹部は日夜全国を飛び回っている状況である。 人相判断を取り入れており泉 興源を通して天のエネルギーを受け続けることにより幸福を呼ぶ人相へと変化してゆくのだという。 静岡の富士の宮に広大な敷地に法華道場という修行場がある。
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