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静かな空間
二人が中へ入ると受付の女性がにこやかな表情で歩み寄ってきた。
「奥田シークレットの者ですが星田さんお願いしたいのですが。」
「星田ですね。星田はただいま事務局の方におります。こちらへどうぞ。」
女性の後ろへついてゆく中ゆっくりと周りを見渡してみた。扉は複数あるが入り口の正面に一番大きな扉がある。両脇に大理石の階段があり中二階へと繋がっている。静かな音楽が流れ信者なのかどうなのかわからないが三人で立ち話している姿が見える。
左手前の扉を案内されると細長い廊下がかなり先まで続いている。
突き当たりを右に曲がると左手にすぐ事務局と表札された部屋が見えた。コンコン
「失礼します。奥田シークレットの方が見えています。」
奥を見てみると50才前後位の白髪の男性が何か事務処理をしているようである。
「星田さん、先日話した泉先生の警護をする部下の工藤を連れてきました。こちらが星田さんだ。」
「初めまして。工藤です。本日より泉先生の警護にあたらせていただきます。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いします。先生にはお会いになられましたか?」
「いえ。」
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