第三章『連れ戻す』

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ある日の昼 翔輝は 翔輝「あ、明奈じゃん」 と言って携帯を開き、メールを見ていた 「翔輝、明奈と知り合いなの?」 翔輝「あぁ。知り合いって言うか幼馴染み?兄弟みたいなもんだよ」 「そうなんだ」 翔輝「暗い顔すんなよ。てかさ、千葉にいる時、俺しょっちゅう相談されてたの。その時の相談の内容が彼氏なことだったんだけど、その時の彼氏ってまさか雅人?」 「そのまさかだよ」 翔輝「やっぱり。明奈、結構悩んでたよ。『雅人のことも好きだけど、雄太も好き』ってな。・・・まだ好きなんだろ?」 「あぁ。」 翔輝「じゃあ、会いに行ってやれよ。明奈、待ってるから」 「まさか。待ってる訳ないよ。高校時代最後の夏に『貴方なんて大っ嫌い!!!』って真っ正面で言われたんだから」 翔輝「それは明奈が雅人を試したんだ。『本当に私のことが好きなのか』ってね」 「でも・・・。」 翔輝「(ネチネチしてんな・・・。それでも男か?)あ、そういえば、今日明奈と雄太結婚するんだって。ほら、俺のところにも招待状が来てる。早くいかないと他の男のものになっちまうぜ?」 「俺、行ってくる」 翔輝「(やっとか・・・。)おう、頑張れ。先生にはちゃんと口実合わしとくから。それとこれ、式場までの地図な」 翔輝はそう言うと招待状の裏に書いてある地図を渡した 「あんがと」 俺はそう言うと地図を受け取り、走り出した 明奈を連れ戻すために・・・。
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