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保健室につくと誰もいなくて、俺は明奈を空いていたベッドに寝かせた
ベッドの側にある、椅子に腰掛け、ぼんやりと外を眺めていると明奈が起きた
明奈「アレ?私・・・」
「大丈夫?授業中に倒れたんだよ?」
明奈「そっか・・・倒れたんだ・・・。雄太が運んでくれたの?」
「あぁ」
明奈「ありがとう」
「たいしたことねぇよ。・・・それより、最近どうした?元気ないし、無理に笑ってるみたいだぜ?」
明奈「そんなこと・・・ないよ・・・」
「そんなことある。ずっと幼馴染みしてきたんだから分かるさ」
明奈「でも・・・」
「話して楽になりなよ」
明奈「・・・」
「・・・『人に迷惑かけたくない』そういう気持ちを持つことは大切だけど、たまには頼れよ。明奈のそういうところがいいとこでもあるし、悪いとこでもあるんだぜ?」
明奈「・・・ゴメン・・・。」
「・・・話してくれるか・・・?」
俺がそう言うと明奈は黙って頷き、話してくれた
雅人が最近、自分がつけたものじゃないキスマークが首筋にあること
そのキスマークが最近増えてきたこと
明奈は雅人のことが好きで、雅人も口では“好き”と言ってくれるが、その言葉を信じていいのかどうか。
明奈は全部話した
途中途中、泣きながら話してくれた
俺は慰めながら、話を聞いていた
明奈は話し終わると、泣き疲れて眠ってしまった
俺は明奈が風邪をひかないように布団をしっかりとかけ、明奈を起こさないように保健室から出て行き、雅人の所に向かった
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