第一章『雅人の浮気』

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保健室につくと誰もいなくて、俺は明奈を空いていたベッドに寝かせた ベッドの側にある、椅子に腰掛け、ぼんやりと外を眺めていると明奈が起きた 明奈「アレ?私・・・」 「大丈夫?授業中に倒れたんだよ?」 明奈「そっか・・・倒れたんだ・・・。雄太が運んでくれたの?」 「あぁ」 明奈「ありがとう」 「たいしたことねぇよ。・・・それより、最近どうした?元気ないし、無理に笑ってるみたいだぜ?」 明奈「そんなこと・・・ないよ・・・」 「そんなことある。ずっと幼馴染みしてきたんだから分かるさ」 明奈「でも・・・」 「話して楽になりなよ」 明奈「・・・」 「・・・『人に迷惑かけたくない』そういう気持ちを持つことは大切だけど、たまには頼れよ。明奈のそういうところがいいとこでもあるし、悪いとこでもあるんだぜ?」 明奈「・・・ゴメン・・・。」 「・・・話してくれるか・・・?」 俺がそう言うと明奈は黙って頷き、話してくれた 雅人が最近、自分がつけたものじゃないキスマークが首筋にあること そのキスマークが最近増えてきたこと 明奈は雅人のことが好きで、雅人も口では“好き”と言ってくれるが、その言葉を信じていいのかどうか。 明奈は全部話した 途中途中、泣きながら話してくれた 俺は慰めながら、話を聞いていた 明奈は話し終わると、泣き疲れて眠ってしまった 俺は明奈が風邪をひかないように布団をしっかりとかけ、明奈を起こさないように保健室から出て行き、雅人の所に向かった
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