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急激に全身から血の気が引いていくのを感じた。
後輩たちはまだ居間で、美優の存在に気づいていない。
俺が美優の存在に気づいて足を止めていた時間は1秒も無かったろう。
俺は反射的に美優に向って飛び掛かっていた。
しかし、美優との距離は3メートルはあっただろうか。
美優が俺の接近に気づいて、ナイフを持つ右手を振りかざすには十分だった。
ブンッ!
美優は、もしかしたら振りかざすつもりなどなかったのかも知れない。
しかし、いきなりの俺の接近に美優も驚いたのだろう。
ともかく、余計な硬直をする前に俺は動いてしまった。
いままでの喧嘩の経験から、それが最善だと判断したからだ。
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