帰還

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…ここまで追い詰めてしまったか。 俺は、激しい自責の念に駆られた。 ひとしきり泣いた後、美優は自室へ戻って行った。 ふと、左手に痛みを感じて見ると、ナイフによる切り傷があった。 いつの間にかナイフで切っていたのだろう。 僅かに滲む血の痛み。 (これは…俺の覚悟の代償だ) そう感じた。 その日は美優と同室で寝る事は出来ず、居間のソファーで寝た。
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