帰還

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会社、 後輩、 彼女、 それぞれに別れを告げた。 ―後は、自分自身だ。 俺はガキの頃からそうで、逆境に立てば立つほど燃える事が出来る。 ぬるま湯につかっていたら、いつまで経ってものんびりしてしまうだろう。 のんびりしてたら、いつまで経っても現状維持のままなんだ。 俺は、荷物を全て仙台に置いていく事に決めた。 そしてサイフと飛行機のチケットだけ持って、ヨレヨレのスーツ1着を身にまとい、 手ぶらで飛行機に乗り、仙台の地に別れを告げた。
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