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最弱モンスターのスライムから逃げ出した、情けないゼロス。 「物語の主人公は、普通は武器や防具は装備してるもんじゃないのかぁ?」 ハアハアと荒い息をしながら、呟く。 『甘いな』 天の声が小さく呟いた すかさず 「なんだよ?」 ゼロスは天を見上げる。 『あのスライムを、石ころでも投げて倒せば経験値とドロップアイテムが手に入ったのに気付いているか?』 そう言われ 「ぬぉぉぉぉ~」 ゼロスはやっと気付き驚きの声をあげる。 手を上にあげ、叫び続けるゼロス。 いつしか日はとっぷりと暮れていた。 叫び疲れたゼロスはそのまま、そこで寝てしまった。 翌朝、ゼロスは 「ふっ、俺は過去は振り返らない男さ」 と気を取り直し、身支度を終え歩き出した。
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