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翌朝、元気に出発したゼロス。 手には蜜柑とたこ焼き。 お腹は空いているが、流石にコレを食べる気にはなれない。 「どう考えても腐ってるよな…」 蜜柑は、まだギリギリな所だが… たこ焼きは…青海苔らしき所が、ふさふさと揺れている。 「黴だよな、コレ」 しかし、この世の決まり事。 宝箱の中身は必ずゲットしなければならない。 中身は、捨ててはいけない。 これは最低限の決まり事。 「腐ってるアイテムは買い取り拒否だよな」 道具屋で買い取ってくれそうにないアイテムをどうしようか悩むゼロス。 その時、視界の隅にキラリと輝く光。 太陽の光を反射する宝箱。 「ラッキー♪」 ゼロスは宝箱を開けようとした。 「ぐっ、あれ?開かない」 天に向かい 「おーい、開かねぇぞ」 『鍵が掛かってるからな』 「そんなのアリかよ」 『当たり前だ!!世の中そんなに甘くない!!それにお前はトレジャーハンターだろ!!鍵開けくらいマスターしろ』 「ちぇっ、面倒くせぇなぁ」 ゼロスはポケットから針金を出し鍵穴に突き刺した。
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