4人が本棚に入れています
本棚に追加
竜太と一緒に帰っているとき、数人のクラスの女子が絡んできた。
「竜太君、今帰り?」
「よかったら一緒に帰らない?」竜太は俺のほうをちらりと見た。
「いいよ。俺、寄るとこあったから」
「悪い」竜太はそのまま女子と一緒に帰っていった。
竜太は女子によくもてた。それはやはりかっこいい外見もあるが、それ以上に器がでかかった。思いやりのあるいい友人だ。だから、みんなに慕われていた。俺は1人とぼとぼ歩きながら余計なことを考えていた。たまに感じるどきっとした気持ち。あいつを見ていると、そばにいたいというか、なんともいえない感覚に支配される。
夕日が綺麗だった。相棒として、お前を尊敬しているのか。それとも、恋に近い思いなのか。俺にはいまだにわからない。だけど、分かることは気持ちを伝えれば、すべてが消え去ってしまうことだった。ため息しかでない。
最初のコメントを投稿しよう!