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後日、俺は景色のいい屋上に居た。空は真っ青で心地よかった。胸がどきどきしている。こんなにも相手に気持ちを伝えるのが難しかったか?苦しかったか?このまま来ないほうがいいのかもしれない。後悔しても俺は遅かった。屋上のドアが思いっきり開いた。息を切らしながらいるのは、竜太だった。
「ごめん、遅くなった!」
「いいよ、俺も今来たところだし」何も知らない竜太はゆっくりとした歩みでこちらに近づいた。お互い、空を見上げる。
「今日は天気がいいな」とうれしそうに話す竜太。
「ああ」こんな心地の良い空間さえ、今から消え去っていく。本当に残念だった。
「竜太、今日はお前に話したいことがあるんだ」そういうと不思議そうな顔をした。
「話したいこと?なんだ?」俺は新鮮な空気を胸いっぱいに吸った。
「お前のことが、好きなんだ。その、友達としてとかじゃなくて、好きな人として」そこには困惑した表情を浮かべた竜太がいた。普通はそうだよな。きっと気持ち悪いだろう。
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