4人が本棚に入れています
本棚に追加
「私の心もこんなに綺麗だったらなぁ」そういって水をじっと見る香苗。当時の私にはその意味が全然理解できなかった。私も同じように水を手ですくう。
「水は透明で本当に綺麗だよね」
「うん」その笑顔がやはり切なそうだった。
「私か奈緒が...」
「?」
「どちらかが男の子だったら、付き合えたのにね」悲しそうに香苗が言った。私は心底同じことを思った。
「そうだね。結婚していたかも」私はお互いの顔を見て微笑んだ。
「ずっと一緒にいたいよ」
「いれるじゃん」香苗は首を横に振った。
最初のコメントを投稿しよう!