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その翌日、私は車と接触事故を起こした。
正確には、激しい雨の中をカッパを着て自転車で交差点を渡ろうとしたらいたら、同じ方向を向いて走っていた右折車が私に気付かず衝突。
死にもしなかったし怪我も追わなかったが、自転車に乗っていて車に当てられるなど生まれて初めての経験だった。
この時点では、赤い月との因果関係など気にもしない。
車に当てられたのは不運、怪我がなかったのは幸運。
高校生の私はそう考える程度だったし、少なくともその後2年間は赤い月のことは記憶の底に沈んでいた。
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