最後まで極道。

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皆は、二人にしてあげよう!と部屋をでていった。       私は部屋をでたベンチでタバコを吸っていた。     皆が、他の部屋にいったためか、廊下はかなり静かだった…        タバコを二本ほど吸い終わり、部屋に戻ろうとしたとき、じいちゃんの声がした気がしてふすまの間からそっとのぞいてみた。                じいちゃんがみのるあんちゃんに話しかけていた。     「みのる、もう起きろや!なにやってんねん!いつまで寝てんねん!当番いかなあかんぞ!おじきも若い衆もまってんねんぞ!頼むわ!目あけてくれ!」そう言っていたじいちゃんの肩は震えていた。           次の日、朝起きると、スーツのやくざがぞろぞろとはいってきた。      200人はいただろうか、外には警察が30人くらいきていて、やくざのテレビを見てるみたいな感じだった。         組み葬というらしい。全国のやくざが葬儀にきていたらしい。         その中でじいちゃんは1番前に座り、昨日の姿を一つも見せずにかっこよかった。      葬式も終わり、また私は教護院に戻されてしまった。            お通夜の日のじいちゃんの事はいまだに誰にも話していない…               それから何年たっただろう。私はあいもかわらず馬鹿で、ホステスをして、悪い事もして、二度も離婚していた。 あれはもうすぐ正月だね、じいちゃん神戸から帰ってくるね。と話していた矢先。            じいちゃんから携帯に電話があった。早いけど、帰ってきたぞ!大事な話しがあるから、皆、知巳(おかんの弟)の家に今すぐ来てくれ。            じいちゃんが大事な話し?組長にでもなるのか?珍しい!     しかも、今日?今?そうとう大事な話しだな。と思った。私は、仕事を休ませてもらい。    元旦那と石川についてきてもらい向かった。     元旦那もじいちゃんに可愛がってもらってたし、じいちゃんの生き方が好きだった男だ。          知巳兄ちゃんの家に行くとお兄ちゃんと奥さんと子供とおかんとおかんの妹が茶の間に座っていた。      私がはいっていき、じいちゃんは?っと聞くと、トイレにいるよと言われたので、まっていると、お腹を押さえながらじいちゃんがでてきた。
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