10人が本棚に入れています
本棚に追加
どれくらい時間が経ったのか
私は不快な気配と感触に目を覚ました。
瞼を上げて、ぼやける視界の焦点を合わせて気付く。
私の顔の数センチだけ離れた所に、先程の不快な気配の持ち主…つまり意識を失う前に現れた人物の顔があった。
「~~~ッ!?」
顔の近さに驚き、恐怖に震えた。
私は何故か、その人物に横抱きに抱え込まれるように、膝の上に座らされていた。
?「……やっと見つけたよ、カエデ。君は僕のだ……チュ…」
避けたかったのだが、ガッチリと抱え込まれていた為、顔を背けることもできず…初めて…唇を奪われた。
(あの人にも…されたことないのに…)
段々深く濃厚になっていく口付けに、霞む頭でボンヤリ思う。
最初のコメントを投稿しよう!