二章:新たな日常

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           早速紙袋に入っている物を着ました。    フルスさんが用意した物です。きっと優雅で美しいお召し物に違いありません。    それにこれは初めてのプレゼント。フルスさんが私を想って用意してくれた物なのですから、着なくては。    などと迷いなく装着。顔を赤くさせるシュネーさんの前で、遠慮なく着替えます。        かくして五分間ほどの時間をかけ、私の着替えという無用な絵は終了したのです。   「これは……なんですか?」    シュネーさんの持ってきた鏡を覗き込み、着替えた私は尋ねます。    頭にはヒラヒラしたフリルの付いたカチューシャ。    上半身は白のブラウスと、襟下を通して結ぶ、黒いリボン。    下半身はスカート。これもシュネーさんのメイド服みたいに、黒と灰色のチェックが入っており、実用的ではないフリルが目立ちます。    さらに、そこへ絶対領域を作り出す黒のニーソです。これは中々ポイントが高いと思います。自分が着ないなら。    全体的に黒と白で落ち着いた服装。その上に、薄い茶色をしたマントを羽織って……おそらく、私服は完成です。    あと袋に入っているのはどう見ても防具でしたし、これが私の普段着る物になるのでしょう。   「中々いいんじゃない? 昨日みんなで決めたんだぞ」    私の後ろに立つシュネーさんから、珍しくお褒めの言葉が。    皆さんで決めたのですか……ニーソ提案した奴、ちょっと出てきなさい。恥ずかしい。   「しかしまあ……可愛らしい服で」    さて、ここで私の容姿について言及しておきますか。    私の髪型はおかっぱ……いえ、ちょっと違いますね。正式な名称は分かりませんが、前髪は適当に散らせて、後ろ髪を切り揃えた感じです。ボブカット、とでも言うかもしれません。色は黒です。    で、顔は……性格を表すような明るい顔をしています。自分で言うのもなんですが、結構整ってます。美少女ですね。    身長は平均くらい。体格は一般的な女性ほど。ただ、胸がかなり大きかったりしますけどね。主人公にも特徴は必要ということで、まあ特に気にしてません。    友人からはレベルが高いだとか言われます。しかし性格のおかげで、今までモテたことはありません。  
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