二章:新たな日常

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  「はい、ありがとうございます。レイピアを使って、加減してくれたんですよね?」   「う……それは皮肉?」   「いえ、本心です」    構えも動きも微妙に遅いレイピアで二敗したのです。加減してくれなければ、多分ボロ負けでした。    微笑みかけ、私はシュネーさんの服を手で軽く払ってあげます。    私と戦っている最中に付着したのでしょう。芝生があちこちに付いていて、とても見ていられません。   「可愛いのに勿体無いですよ……っと。はい、綺麗になりました」   「……ありがとう」    目を逸らしながらお礼を言うシュネーさん。怒りのオーラは少しですが、さっきより薄まっています。   「新人っ。あんた中々いい動きしてたわ! 褒めてあげるぞ!」    手を離すと、シュネーさんからお褒め言葉が。身長故、上目遣いで言い放たれたその言葉は、私の琴線に触れます。簡単に言えば、萌えました。   「それはそれは。とても嬉しいです」    幼女のツンデレ……微笑ましいですね。思わず頭を撫でると、シュネーさんは顔を赤くして私の手を即座に払いました。   「さ、触るなっ!」    ちょっとショックです。  
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