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付き合う、結婚とよく言っている私ですが、ただ仲良くなりたい願望も人並みにあるのです。
あからさまに拒否されるとちょっと傷つく――
「怒った顔も可愛いですよ。うふふ」
――わけありません。むしろ快感です。照れたから拒否されたのだと、分かってますからね。
「ところで……」
そんなどこかおかしいやり取りをしていると、クロイツさんが会話に入ってきました。彼の後ろには、観戦していたメイドさんと執事達がいます。
「結局のところ、ロウ様に合っている武器は何になるんでしょう?」
クロイツさんも含めて、皆さん苦い顔をしていました。
この訓練、私の適性を調べるべく行われたらしいのですが、私は全ての武器をそれなりに使いこなしました。
敗北した斧も、ハンマーもです。
不思議な感覚でした。初めて使う武器があったにも関わらず、スイスイと使えてしまうのです。
武器の扱いには自信がありましたが、地球にいるときはここまで常人離れしていませんでした。
「うーん……どう思います?」
自分自身、何が向いているか分かりません。よって、リーレンさんとシュネーさんの二人に意見を求めます。
「君の好みで持ったらどうだろうか」
「複数持ってたら?」
まあ、そうなりますよね。好み一筋を貫くか、複数持って臨機応変にいくか、道は二つです。
結局、決めるのは自分ということですね。
臨機応変、には憧れます。しかしそれはリスクが高い。
ゲームでも装備可能武器が多いキャラは、武器倉庫になりがちです。
武器を臨機応変に使う! などと意気込んでも、結局使わないんですよね。それで文字通り動かない、戦わない、の武器倉庫になると。あるある。
万能になるか、中途半端になるか……臨機応変はリスキーな選択であると言えます。
けれども私は、敢えて臨機応変をセレクトします。
主人公らしくあるために、チェンジと合体、たまに事故くらいはしたいものです。
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