二章:新たな日常

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   見てみればそこには箱――じゃなくて、バッケさんが立ってました。    底の浅い箱をテーブルの上に置き、朝とは思えない快活な笑顔を浮かべています。   「よう、リーレン。ロウ」   「おはようございます、バッケさん」    頷いて返すリーレンさんと、にこやかに笑う私。    バッケさんはリーレンさんの隣に座り、箱をテーブルの真ん中へ持っていきました。    宝石……ですかね。キラキラ光っている石が箱に詰まっていました。    形は様々。綺麗で癒されます。何も加工する必要がないように見えますが。    何するん? 私がそういった意味の視線を向けると、バッケさんは首を傾げました。    少々の思考の後、彼はひらめいたように手を叩きます。   「ユニフォーム、似合ってるぜ」    全然期待とは違う言葉です。いい人なのには変わりありませんが、鈍感といいますか……。    まあ、似合っているというのは嬉しいです。初めてな服装で戸惑い中でしたから。    あ……リーレンさんに、武器と防具を外すよう言われてましたっけ。慌てて重たい物を外し、床に置いておく。身体がかなり楽になりました。    私はお礼も兼ねて、気になっていたことを訊くことに。   「……っと、ありがとうございます。そういえば、このユニフォームを選んだのは皆さんだと聞いたのですが」   「そうだぜ。昨日お前が寝てから、夜な夜な集まって決めたんだ」   「有り難いですけど、夜な夜な私の服をコーディネートって、結構危ない絵ですよね」    フルスさんやシュネーさんがいなかったら、完全に馬鹿な集団である。下手したら捕まりかねない。  
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