二章:新たな日常

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  「まあ、急な話だったのでな。寝る間も惜しんだわけだ。十分程度」    リーレンさんがダンディに言います。    十分程度で決まるんですか! 主人公のユニフォームなのに!    はあ……可愛かったし、結果オーライですね。我慢しましょう。   「誰がどの部分を提案したんです?」    気を取り直し、私は質問を続けます。これにはリーレンさんが答えました。   「頭とスカートはシュネーとクロイツ。上は私。マントはフルス。ニーソックスはバッケだ」    犯人発覚! バッケという言葉を聞いた瞬間、私は彼へ勢いよく顔を向けます。    ニーソをチョイスしたのはあの方でしたか。ほうほう、見た目通りの男らしい方で……穿かせた対象が私じゃなければ、友達になれたでしょうねぇ!   「おい、ロウ。なんでそんな顔してるんだ?」   「犯人――いえ、バッケさん。何故私の服にニーソックスを?」    尋問する刑事が如く、感情を押し殺して質問します。   「ん? いや……全員の業務に合った服にしようと話をしてな。スカートが決まったから……ズボンや手袋にするわけにはいかないだろ?」   「……なるほど」    確かに、スカートの下にズボンよりはまともですね。どこの女子高生だという話になりますし。元女子高生だったんですけどね。   「それは仕方ないですね。小っ恥ずかしいですが慣れるとしましょう」   「嫌なら嫌って言っていいんだぜ?」   「いえ別に。この世界なら別に大丈夫です」    もっと個性的な服装な方も、街で見かけましたしね。ファンタジーな世界ですし、これくらいどうってことない! ……となる筈。
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