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何時間か経ちました。相変わらず辺りは賑やかで、休まずに音を奏でています。
私はその中で、ひたすらに手を動かします。宝石を磨くだけの、気の遠くなるような作業。
綺麗になっていく宝石に、達成感は覚えますが、それだけです。
何時間か、と書きましたが、どれだけ時間が経ったかも分かりません。
退屈で、大変な仕事でした。
あれだけ飽きないと思っていた、周囲の音にすら退屈を感じる始末です。
これは……内職レベルなんてものじゃありませんね。せめて会話があれば長続きしそうですが、リーレンさんもバッケさんも集中して、一心不乱に労働してますし……。
お喋りでふざけた私は、とにかく沈黙というやつが性に合いません。しかし空気を壊すようなこともしたくありません。二律背反。
仕事を舐めていました。元女子高生がいきなり労働なんて、馬鹿げた話だったのです。
……はあ。女子高生のままではいけませんね。もっと気合いを入れなければ、並みの仕事すらこなせないでしょう。
それではフルスさんに迷惑をかけてしまいます。
頑張らないと。
私は一度頷き、作業に集中をはじめます。
どんなに退屈でも、フルスさんのためになるなら。
ふふ。主人公っぽいです、私。
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