二章:新たな日常

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  「では次に行こうか。武器は持っているか?」   「あ、はい。持ってますよ」    移動すると聞いていたので、武器はきちんと装備したままです。防具は手持ちですけど。    マントを身に付け、私は出発の準備を整えます。    足は痛みますが、歩けないこともありません。   「次はどちらへ? シュネーさんとか、クロイツさんのところですか?」   「シュネー君のところだな。安心してくれ、今度は掃除だからそれほど苦労はしないだろう」    掃除ですか……。それもそれで大変な気もしますけど。というか、大変じゃない仕事はありませんよね。かつての教師様の言葉が、今は甚く染みます。   「シュネー君と親睦を深めるいい機会だろう。頑張りたまえ」    シュネーさんと親睦……いい響きです。シュネーさんくらいの幼い見た目でも、余裕でストライク範囲ですし。    よし、そうと決まればレッツ粘着です。嫌われない程度にくっつくとしましょう。    掃除も乗りきれそうです。私は意気込んで、リーレンさんについていきました。    そしてまた、場面転換を迎えるのです。  
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