二章:新たな日常

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           二階に上り、窓の外へ。大きなテラスに出ると、シュネーさんは私へ雑巾を投げつけました。    これをなんとかキャッチ。何の悪びれもないいたずらっ子のような笑顔を浮かべ、シュネーさんは手すりに手を置きました。   「ここがあたしの担当場所。綺麗なところでしょ?」   「そうですね。シュネーさんに勝るとも劣らない美しい景色です」    テラスは私の自室なんかより、ずっと大きい場所でした。掃除せずとも美しく、テラスから見える景色は一枚の絵画のようです。    青い空、雲、そして中庭の緑と門。加えて、こちらを見て笑うシュネーさん。カメラがあったら、撮影しているところです。   「ったく、馬鹿なこと言うなっ。ほら掃除するぞ。手すり綺麗にしろ!」   「馬鹿なことじゃないんですけどね」    クスクスと笑いつつ、私は手すりに雑巾をかけます。毎日掃除されているのか、全然汚れはありません。    隅々まで行き届いた感嘆し、雑巾を手すりに置きます。   「防具つけときましょ」    手持ちは疲れます。マントも身に付けておきましたし、フル装備といきましょう。あ、これベルトの調整できたんですか。今気づきました。   「……新人。あんた異世界から来たんだよね?」    防具をカチャカチャやっていると、シュネーさんが訊いてきました。    装着が完了して顔を上げてみれば、シュネーさんが箒で掃き掃除をしています。    あら。真面目なトーンに聞こえたんですが、掃除しながらとは……間違いでしたか。  
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