少女と狐

2/11
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
「…」 知らない街まで取り敢えず来てしまった。 だけど、 「まさかの迷子…」 今いるとこは…山の中? 「何で地図を見ながらでこうなったんだ…」 なんとなくで選んだ街。 すごく田舎っぽい。 うちはいわゆる都会で育ったため田舎を知らない。 田舎に来る機会も無かったし。 「どうしようかな…うわっ!」 足に何か当たった? なんだ、人の頭じゃん… って…え? 「ええぇぇぇ!?」 人の頭!? 「…うぅ……」 なんだ。頭だけじゃなかった。 男の人だ。 ていうか倒れてるけど… 「あの…大丈夫ですか…?」 恐る恐る聞いてみる。 「………」 どうしよう。 救急車とか呼んだほうがいいかな? 「え、えっと、119番…?でいいのかな?あ、でも場所がわからない…」 「…待って…」 「え?」 今にも消えてしまいそうな声が聞こえた。 「…食べ物……」 「へ?」 「…食べ物を…ください…」
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!