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今までずっと真面目にトレーニングをしていたおかげで体力は相当ついていた。
何度かレンジャーとして大きな決闘をしてきて精神的に少しは成長したと思う。
そうやって成長してきた俺とは反対に、手を抜くことばかり考える奴が一人いた。
丸之内正悟、オレンジ。
さっきも見張りの女の人がいなくなったと同時にトレーニングをやめサボっている。
「正悟、自分ちゃんとやりぃや」
薫が注意した。
彼は渋沢薫、レッド。
無類の酒好きやけど最近禁酒中。
「なんや、別にええやんけ。
そんな一日中トレーニングばっかりしとったら筋肉ムキムキのボディビルダーになってまうやんけ。
俺はみんなより筋肉質やねん」
口の悪さは相変わらず。
ずる賢くてちょっとむかつく性格も相変わらず。
他のメンバーは意外と真面目な奴が多く、特に村岡と錦野は気合い入っとった。
村岡雄貴。
心の優しい男で、八萬署の刑事・遥ちゃんに恋している。
気合い入っとる理由は…
きっとそこやろ笑
かっこいいって言われたいからなんちゃうか?
錦野徹郎。
一発屋の元バンドマン。
前に1枚だけCD出したけどいまいちヒットせず…。
「一旦休憩!!」
見張りの女の人が戻ってきてそう叫んだ。
そういえば、と思い大川と安原のほうを見た。
相変わらず、というか何て言うか…、仲がいい。
最近ずっと一緒にいるし、帰りも一緒に帰ってるし。
大川良介。
鹿児島弁を話す心優しき日本男児。
素直で人の言うことを何でも信じるため、オレオレ詐欺に引っ掛かってばかり。
安原俊。
元はピンク好きのバツイチ青おたく。
最近、理由はわからんけど金髪に近い茶髪のマッシュルームもどきヘアーに変えた。
そういえば…、
髪型変わったの大川と仲よくなりだした頃やなぁ…。
「なんやぁ…、あの二人最近仲ええわなぁ…」
「おわっ!!」
薫がいきなり肩の上に顔を出してきて驚いてしまった。
「青春や…、青春やであれ…」
「え!?」
「恋や、恋。おっちゃん感激やぁ…」
「んなバカな…」
恋、言うたってあいつら男同士やろ…
つか何で感激すんねん
「どや、誠くん。今日帰りにあの二人つけてみいひんか?」
「そ、そんなん一人でやってください…」
「なんや、乗り気やないのう…」
そうやって一度は断ったんやけど…
薫がどうしてもってせがんできて、仕方なく俺も二人の尾行に付き合うことにした。
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