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こいつのこんな顔初めて見たかもしれない……
「バカかお前、こんな可愛い子惚れない方が――」
そこまで言って彼は完全にフリーズした。
ついでに俺達もフリーズした。
こいつ千恵に一目惚れして、それで……
とりあえず同志と呼ばせてほしい。
「おいみんな、そろそろチーム組めたか?
取り敢えずこれから俺の考えた作戦を説明するから中央に集まってくれ」
ステージの上の男がそう告げ、俺達は微妙な雰囲気のまま已む無く場所を移動するのであった。
―翌朝―
『ピンポンパンポーン
みっなさ~ん、おはようございま~っす!!』
俺達は喧しい声に起こされた。
目覚は最悪だった。
静かな体育館で急にアホみたいな大声を聞いたせいか耳がキンキンするし、硬い床の上で寝たせいで体が痛い。
周りを見るとまだ薄暗く、みんな俺と同じく目覚め悪そうに寝ていた体を起こしていた。
「ん~なにぃ~?」
隣で寝ていた千恵も目を擦りながら目を覚ました。
『さぁさぁやってまいりました!!
皆さんおまちかねの本戦がいよいよはっじま~るよ~!!
みんな、武器は持ったか?
日が完全に昇ってからが勝負のスタートだ!!』
眠気眼を凝らして時計を見るとギリギリで現在時刻を確認できた。
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