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なんだそのざっくりで胡散臭い説明……
そんなことを考えている間にも神はしなくてもいい仕事を確りとこなしているらしく、言葉を更に続けていく。
『よ~し、方舟の設置も終わったし、明日から始まる本選?ラグナロク?まぁなんでもいいや兎に角明日からの事についてちょこっとだけ説明するよ♪
まず、今日の予行演習と同じ事が一つ。
それは天使の数。
そして違うところ。
実は予行演習で放たれた天使は特定の個人だけを狙うように攻撃対象にロックをかけていたんだ♪
流石にみんな気付いてたよね?
でも、明日からはロックはかけません。
つまり、天使の攻撃対象は無差別。
目に入った人を片っ端から殺していくから気を付けてね~♪
以上、連絡終わり。
ばいば~い』
それっきり、神の声は聞こえなくなった。
「おい……智治……
今日、どれくらいの人が死んだと思う……?」
不謹慎だとは思いつつも訊かずにはいられなかった。
「さあな……
でも、普通に考えれば天使の数の方が多い」
少し震えていた声に、智治は絶望を孕んだ声音で答えた。
明日から放たれる天使の数が同じってことは死んだ人の分だけ相手の方が数的に優勢になるってことだ。
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