event03 開幕戦

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考えているのか、目も落ち着いたようなものに戻る。 「そっ、そうだ! 班行動だよ班行動! それで隊列を作るんだ!」 男はハッとした様子でそう言うと、急いで拡声器を口元に持ち上げる。 「みんな、近くにいる人達とグループを組んでくれ。 そうだな……あんまり人数が多すぎると意味ないから五人……? うん、一グループ五人ぐらいで頼む」 「おい、大地、山本、俺の傍を離れるなよ」 「うん、わかった」 「おう」 智治はやれやれといった様子で溜め息をつくと、きりりと眼光を鋭くさせて俺達を自分の近くに集める。 なにこのイケメン……超かっこいいんだけど…… 集まった人達はざわつきながらも頭があちこっちに動いていた。 各々グループを組始めているんだろう。 「智治、残りの二人はどうすんだ?」 「適当に余ったやつでいいんじゃないか?」 「うん、まあそうなるよな」 智治に向けていた視線をもう一回体育館の中央付近に戻す。 暫くすると徐々にグループが纏まってきたのか、人の動きが鈍くなってきた。 それでも相変わらず俺達は三人のままステージの手前で小さく纏まっていた。 さて、そろそろ余った人達が出てきたかなぁって体育館の中を見回すと、一人の女の子と目が合った。
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