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「その事なら、総長に聞け」
「…………」
すると、鬼龍団の一部がバイクがある所へ近付いてきた。見張りをやっていた男は自分のバイクから、下りながら近付いてきた仲間に話し掛けた。
「あれ?どうされたんすか?」
「副総長と優華は、もうしばらく時間が掛かりそうだから、先に帰るんだ。」
「けど、真也さん……
このガキどうします?」
「?あぁ……
総長が何とかするだろ?
おいガキ、お前総長の所にでも行けば?」
「え?」
「知りたいんだろ?
なぜ、司が鬼龍団の総長なのかって……」
「…………」
「その顔を見ると、知りてぇみてぇだな!」
そう言いながら真也は、昇の頭を雑に撫でた。撫で終わると、真也は副総長と優華以外の仲間を連れ、倉庫を後にした。
「昇!」
突然名前を呼ばれ、呼ばれた方へ顔を向けた。そこには頭から赤いバンダナと髪を結っていたゴムを外していた司の姿があった。
「司………
さっきの……」
「……………
もう、無理なのは分かってる……」
「…………じゃあ」
すると、司の後ろにいた高校生の男女が、司の左右に立ち並びながらいった。
「この『鬼龍団』の総長は」
「この、鬼塚司だよ。
昇」
「え?
何で、俺の名前………
って、え!!」
「あっ!亮兄!優華姉!」
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