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仲居の呼び掛けにより、昇の周りにいたクラスメートは皆、自分の席へ着いた。
香織も、昇の顔をチラッと見てから自分の席へ着いた。
皆が席に着いたと同時に、仲居は朝の会をやりそのまま授業へと入った。
ーーーー放課後
クラスメートは皆、親が迎えに来たため親と共に帰って行った。教室に残っているのは、昇と司、香織そして4月の始業式と同時に転入して来た谷本翼(タニモトツバサ)の4人だけだった。
昇は、朝の事を司に話した。良いタイミングにより、香織の質問に答えなくて済んだ。
「鋭く突いたね……
その夏川」
「あいつ、昔からカンだけはいいから……」
「とにかく、昨日話した事は絶対に誰にも話さないで。
昇はまだ良いとして、他の皆は面白がって、戦いを見にくる奴がいるかもしれない………
そんなのがいたんじゃ、戦いにならないから。」
「分かった」
「何が、戦いにならないって?」
後ろから、朝に聞いた声が聞こえ昇はその声に反応し後ろを振り返った。
そこには、腕を組んだ香織が立っていた。
香織は昇に顔を近付きさせ、そして同じ質問をした。
「何が、戦いにならないって?」
「いや……そ、それは………」
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