総長の正体

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資料を見終えた後、警察署を出て亮と 別れ司と茜は家へと向かった。 「ハァ……ハァ……」 帰宅途中、司の息が荒くなっていることに気付いた茜は、一端立ち止まりしゃがみ込み司に話し掛けた。 「司、どうしたの?」 「ハァ……ハァ…… 分からない………何か急に……」 「司!!」 話している最中に、突然司は力無く倒れてしまった。茜は慌てて倒れてきた司の体を支えた。 司の額に手を置くと、額は燃える様に熱かった。 「司!!司!!」 「ハァ……ハァ……」 茜は、司を抱きかかえ急いで家へ向かった。 家へ戻った茜は、急いで司を布団に寝せた。 「司、しっかり……司!!」 茜の言葉に反応しない司……… 息が荒く、意識がなくなっていた。 茜は、熱くなった司の額に水で冷やしたタオルを置き、付きっきりで司の看病をした。 やがて日が暮れ、夜になっていた。 司の熱は一向に下がらずにいた。水も飲まず、ただただ熱が上がるばかりだった。 (司………) 心配顔を浮かべながら、茜はリビングの隅にある写真立てを眺めた。 (……… お願い…… 司を助けて!!)
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