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「それがどうしたの?」
「お母さんが言うには、何か………
妙に兄弟(姉妹)がいっぱいいたって」
「そうなの?」
「うん。それに兄弟(姉妹)が全員、お兄さんやお姉さんだけ何だって」
「普通じゃない?それ」
「普通じゃないよ!」
「何で?」
「だって、鬼塚さんが“お父さん”って呼んでた人、どう見ても二十歳前後の人だったって………
お母さんが言ってたわ……」
「ちょっとおかしいよね、それ」
「いや、ありえると思いますよ」
「え?」
「どうしてありえるんだよ?宮澤(ミヤザワ)」
「母親が再婚したとか、あるいは今流行りの年の差結婚とか………」
「それだったら、言い訳付くよな………」
「そう……よね」
「けど、それでもおかしくねぇか?」
「え?」
「だってよそれでもし、宮澤の言う通りだったら、鬼塚の周りにいたそのお兄さんやお姉さん達って………」
「あ!」
「鬼塚さんのお母さん、そうとう年行ってる事なるぞ………」
「お兄さん達の人数からだったら、お母さんもう60、70行ってることになるけど………」
「鬼塚さん、そうとう大変な思いしてるって事じゃない」
「だな……」
そんな話を聞きながら、昇は溜め息を吐きながら学校の窓の外を眺めた。
ーーーーー放課後
授業が終わり、下校時間となった学校………
昇の教室では、相変わらずのメンバーが先生の会議が終わるのを待っていた。
「相変わらず、ウチのクラスの担任は会議が遅いわねぇ」
壁際に寄りかかりながら立っていた、香織が今残っている窓の外を眺めている昇と自分の席で本を読んでいた 翼に振り掛けた。
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