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「「うわっ!!」」
急に聞こえた声と肩に置かれた手に驚いて優理と円は叫んだ。
「あ、亜里沙ちゃんおはよー」
「…おはよう空」
この姫野 亜理沙(ひめの ありさ)ちゃんは中学が一緒だったけどほとんどしゃべったことがなかったので見たことがあるくらい。
見つけたときに同じ中学の子がいたのが嬉しくて思わず声をかけて友達になった。
とても美人なんだけどなんだか不思議な子で、オカルトとか占いの話が大好き。
「亜理沙!
急に後ろに立たないでよ!」
「ほんとよ!
ただでさえ気配ないのに…」
「…すんまそん」
「「…」」
こんな変わった返しに二人はいつも固まる。
「で、亜理沙ちゃん!
いい方法って言ってなかった?」
「うん、言った」
コクりと頷く亜理沙。
「その方法って?」
なんとか持ち直した優理が聞く。
「…前、私が街を歩いていたらたまたまとても古い本屋があった。」
「本屋?」
円もずれた眼鏡を直しながら聞く。
「その本屋で恋愛にきくいい本があった」
「え!
どんな本?」
「男を落とすポイントとかが載ってたの?」
優理も興味深げに亜理沙を見つめた。
「ううん、もっとすごい」
「なに?」
「もったいぶってないで早く言いなさいよ!」
みんなの視線が亜理沙に注がれ、亜理沙は口を開く。
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